18日、サンパウロ州司法裁判所のエドゥアルド・シケイラ判事がマスクをせずに海岸をウオーキングしてたところ、サントス市警備隊(GCM)から防疫違反で罰金を科された。それに激怒し、同判事が「文盲!」と罵る動画が拡散され話題となっており、国内各メディアでも連日報じられている。
シケイラ判事は当時サントス市の海沿いの歩道をマスク無しで歩いていた。市警備隊員が市条例によるマスク着用を求めたが、それを拒否したため罰金を科した。それに激高して「文盲!」と罵ったうえ、「セルジオ・デルベル公安長官へ電話する」と脅迫し、罰金請求書類を破って地面に叩きつける姿が撮影されている。
19日には市警備隊員に対し、フランス語で罵る姿が撮影された動画も公開されており、さらに話題を呼んだ。同日シケイラ裁判官はG1サイトへ文書を送り「動画は事実であるが前後関係が示されていない。私は罠に嵌められた被害者だ」と自身の立場を表明し、「条例は刑法ではないのでマスクの着用は義務ではない。強制は違憲だ」と自身の正当性を訴えている。
サントス市は4月下旬頃からマスク着用を義務付ける条例を出しており、2度目の違反なら個人は100レアル、法人は3000レアルの罰金が科せられる。18日の午後に罰金は支払われた。
ウンベルト・マルティンス国家法務審議会長官(CNJ)は「司法のイメージを著しく損なう」と指摘。CNJにより調査が行われることが決定しており、事実確認のためオリジナル動画の提出を求めている。