ボルソナロ大統領は28日、新型コロナウイルスの緊急援助金給付に関し、片親家長に1200レアルを支払う新法案に拒否権を行使した。29日付現地紙が報じている。
4月から6月に行われた緊急支援金第1弾の場合は、一個人には600レアルが支払われ、それが母子家庭の場合は1200レアルが支払われていた。
7月からの支払い第2弾に関して連邦議会は、新たに「母子家庭でなくても、収入的に母親が家計を支える立場の家庭の場合には、支払いの証拠などが証明された場合に1200レアルを受け取ることができる」とし、さらに「片親の場合は、男性家長でも女性同様に1200レアルの受給が可能」とする法案が両院をすでに通過しており、あとは大統領の承認を待つのみとなっていた。
だが大統領は、29日付の連邦政府官報において、法案のこの部分に対して拒否権を行使した。これに関して大統領は、「この法案を実現するにはどれだけ費用がかかるか考慮しておらず、どう片親判定するのかも分からない。実現性があやしい」とする見解を述べている。