6月に教育相を解任されたアブラアン・ウェイントラウビ氏が、7月30日に世界銀行の幹部職員として承認されたことが明らかになった。同氏は最高裁からの逮捕もあり得る中、逃亡同然に米国に渡るなど国内的に多々問題がある中で、国際的機関から役職を承認された。7月31日付伯字紙が報じている。
ウェイントラウビ氏の幹部職員承認は、ハイチやドミニカ、コロンビアなど、主に中南米の加盟国グループの賛同で承認された。
同氏は元々、金融業界で長く働いていた人物で極右思想の持ち主。4月21日の閣議で「最高裁判事を全員逮捕せよ」と問題発言をしていたことが判明し、それもあって最高裁から捜査対象として浮上した。辞任やむなしとなったときも、解任の交換条件としてボルソナロ大統領から世界銀行のポストを与えられたのではないかと噂されている。
同氏は6月18日に辞任すると同時に、米国へ飛び立った。このときも「最高裁から逮捕命令が出る前に国外逃亡するのでは」との憶測が流れ、「パスポートをとりあげるべきだ」との声が出る中、連邦政府の専用機で教育相として外交パスポートで渡米していた。
ウェイントラウビ氏の世銀での任期は10月31日までしかなく、継続を希望する場合は新たに承認を得なければならない。