連邦警察は6日、ラヴァ・ジャット作戦の一環として、テメル政権で都市相もつとめたアレシャンドレ・バウジ・サンパウロ州交通局長(進歩党・PP)を収賄などの疑いで逮捕した。今回の容疑は、州交通局長や都市相をつとめる以前に起きたもので、自宅からは現金の山が発見されている。6日付現地紙が報じている。
今回の「ダルダナリオス作戦」は、リオ支部管轄のラヴァ・ジャット作戦から派生したもの。リオ地裁のマルセロ・ブレッタス判事の了承を得て行われた。
今回の捜査では11の捜査令状が出され、リオ州のペトロポリス、サンパウロ州サンジョゼ・ド・リオ・プレット、ゴイアス州ゴイアニア、ブラジリアが捜査対象となった。ブラジリアにあるバウジ容疑者の自宅からは9万レアルの現金が発見され、押収された。
検察局によると今回の容疑は、2010年から17年にかけて、保健機関プロ・サウーデが支持欲しさに行っていた贈賄計画だ。賄賂はリオ州やゴイアス州などで、州立病院などがプロ・サウーデと契約を行う際に秘密口座を通じて行われていた。
ラヴァ・ジャット作戦で最大の被告のひとりであるセルジオ・カブラル氏がリオ州知事を務めていた時代は、契約金の10%が賄賂として支払われていたという。
バウジ容疑者の場合は、2010年から17年にかけて、中西南部地域緊急病院(Hurso)との契約に伴う賄賂として支払われていたようだ。バウジ氏は2011年から13年にかけてゴイアス州商業評議会会長、2015年からはゴイアス州選出の下院議員をつとめながら17年11月から18年12月にテメル政権の都市相に抜擢され、19年1月からはドリア・サンパウロ州政府の運輸局長に就任していた。
今回の捜査では、ゴイアス商業評議会(Juceg)やオズワルド・クルズ財団(Fiocruz)も捜査対象に含まれており、後者の調査員1人も逮捕されている。連邦警察によると、バウジ氏ら容疑者は、収賄、犯罪計画、資金洗浄などを行った疑いがあるとされている。
バウジ容疑者の逮捕を受けてドリア・サンパウロ州知事はすぐに声明を出して、容疑を「しっかりと説明する必要がある」との見解を示し、6日午後には解任する意向であることも明らかにした。