ボルソナロ大統領の長男フラヴィオ氏のラシャジーニャ疑惑に続いて、夫人、三男、元夫人と、このところ一族に相次いで疑惑が生じている。8~11日付現地紙、サイトが報じている。
ボルソナロ大統領一家と言えば、フラヴィオ上議のリオ州議時代の元職員ファブリシオ・ケイロス容疑者が幽霊職員のキックバックを受けていた疑惑が有名だが、先週から他の家族からも疑惑が次々と浮上している。
先週話題を呼んだミシェレ大統領夫人へのケイロス氏からの合計7万2千レアルの小切手の疑惑だが、ケイロス氏夫人のマルシア・アギアル氏からも1万7千レアルの小切手送付も確認されたため、合計で8万9千レアル(約176万円)へと膨れあがった。
大統領は以前、当時判明していた小切手が2万4千レアルだった頃、これをケイロス氏に以前貸した4万レアルの返済の一部だと説明したが、矛盾することとなった。
また先週末には、大統領三男エドゥアルド下議に、反ファシズム主義者の個人情報を米国の外務省に送っていたとされる疑惑が生じた。これは、ドウグラス・ガルシア・サンパウロ州議が州地裁で事情聴取を行った際に出てきた発言によるものだ。自分の個人情報が違法に報告されたとするある女性から、ガルシア氏は訴えられていた。
ガルシア氏はサンパウロ州議会から、反連邦議会・最高裁の「非民主主義支持」の働きかけを行ったとして責任を問われ、州議の停職と、所属する社会自由党(PSL)から追放処分を受けている人物だ。
エドゥアルド氏は昨年、駐米ブラジル大使の候補として父ボルソナロ氏から指名を受けたが、結局は流れたことでも知られている。
11日、今度はボルソナロ氏の最初の妻で長男から三男までの母親でもあるロジェリア氏が、ボルソナロ氏とまだ結婚していた1996年1月当時、9万5千レアル(現在の資産価値にして62万1500レアル)の高級アパートを現金一括で購入していた事実をグローボ紙に報じられた。その時、ボルソナロ氏は下議、ロジェリア氏はリオ市議をつとめていたが、議員手当でその支払いをすることは不相応とされている。
ロジェリア氏は今年のリオ市長選にマルセロ・クリヴェラ現市長の副候補の噂がある。