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ブラジルと友好関係築きたい中国=米国の裏庭で存在感強める狙い

2015年、中国の習近平主席と握手するジウマ・ロウセフ・ブラジル大統領(当時、Foto: Roberto Stuckert Filho/PR)

 「ブラジルとの関係に不和が続けば、中国は長期的に失うものが多くなるだろう」――中国大手シンクタンクの陣定定(Dingding Chen)インテリシア研究所所長は、UOLサイトの独占インタビューに答え、10日付けでそのようなコメントが報じられた。
 同インタビューで陣所長は「商業的には大きな損失はないが、それより大きなものを失う」と述べ、「アジアの大国だけでなく世界で影響力のある大国」を目指す中国にとって、南米を離れることは「敗北」だと見ているという。

 11日付スプートニク・ブラジルでは陣所長の発言に対し「米国の影響力の強かった南米だからこそ、中国はより多くの影響力を発揮したいと考えている」と中国外交大学で国際法の客員教授であるマーカス・ヴィニシウス・フレイタス氏は分析する。
 フレイタス氏によると、中国は「貿易国」としてではなく「同盟国」としての関係を求めている。中国はブラジルに友好的姿勢を示しているが、「中国との関係を深めることでブラジルにとって有益であると考えるべきではない」とし、「ブラジルへの国益を考えれば、米国と中国双方からのアプローチを得られる立場をとるべきだ」と考えを示した。