【既報関連】エスピリトサント州の10歳少女の妊娠中絶に関する騒動は大きな社会問題となり、極右運動家サラ・ウィンター氏やダマレス人権相の責任が強く問われている。20日付現地紙、サイトが報じている。
強姦犯罪被害による合法的中絶手術を止めようとして、少女の実名と病院名をネットで明かしたサラ氏の責任を問う声が強まっている。
この件を受け、ツイッター、インスタグラム、ユーチューブは、サラ氏のアカウントを使用禁止処分を下した。サラ氏はフェイクニュース捜査の対象となり、すでにツイッターとフェイスブックのアカウントを止められていたが、新しいカウントを作るなどして抵抗していた。
エスピリントサント州検察局はサラ氏に対し、123万レアルの損害賠償を求めている。ダマレス人権相は19日、今回の騒動に関して、警察しか知らないはずの少女の名前や病院などの情報が、どのようにしてサラ氏に漏れたのかの捜査を始めたと発表した。
サラ氏は以前、同人権相のスタッフとして勤務していた。ダマレス氏自身も熱心な福音派で、妊娠中絶につよく反対している人物であることから、今回の事件でも責任を問う声が一部であがっている。
今回の事件は社会的反響が大きく、一般社会にも影響が出ている。サンパウロ州では公立校の女性教師が、10歳少女を4年にわたって強姦し続けていた甥に関してネット上で「そのようなことは暴力とは呼べない」と発言した責任を問われ、懲戒免職処分を受けている。