ペイパル・ブラジルとビッグデータ・コープが行った調査によると、2020年はヴァーチャル店舗が昨年比40・7%増え、130万軒に達している。昨年の店舗数は前年比37・6%増だったから、今年は既に、昨年1年間の増加率を超えた事になる。
ペイパルのチアゴ・シュエイリ氏によると、今年の店舗増は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するために外出自粛が叫ばれた事が最大の原因。消費者と企業家の双方が電商取引に、より積極的になっているという。
外出自粛や営業規制で、物理的な店舗しかなかった店も、生き残りをかけ、ヴァーチャル店舗開設に動いているのだ。
国内の景気回復が遅れ、経費削減の方法などを模索する起業家や企業家が増えている事なども、ヴァーチャル店舗の開設を後押ししているという。
この調査では、インターネット販売用のページの大半(88・7%)は、月間訪問件数が1万件未満の小さな店舗である事もわかった。月間訪問件数が50万件以上の大型店舗は8・7%のみだった。
ヴァーチャル店舗の52・6%は従業員がおらず、経営者が運営や販売の全てを担当している。48%は、年商が25万レアル未満だった。
ヴァーチャル店舗の76・5%は取扱商品の平均価格が100レアル未満だったが、平均価格が1千レアル以上という店も10・7%あった。
ヴァーチャル店舗の急増はパンデミックによるところが大きい。在宅勤務で自宅にいる時間が長くなり、電商取引の手軽さや便利さを体験した消費者は、パンデミック収束後もインターネット販売を継続して利用し、その度合いも増すと見ている。(26日付アジェンシア・ブラジルより)