テレビ最大手局のグローボが、2021年からのF1の放映権を更新しなかったことが28日に明らかになった。サンパウロ市のインテルラゴス・サーキットがブラジルGPの更新をできずにいる間の決定だった。28日付現地サイトが報じている。
グローボはこの日、F1の2021年以降の放映権を更新しなかったと文書で発表した。同局によると「テレビでは放送しないが、他のメディアを使ってF1のことはとりあげる」としている。
グローボは2020年まで、サンタンデル銀行をはじめとする5社から5億レアルのスポンサー料をもらって、F1を放送してきていた。この2年間は伯人のF1レーサーが不在で、人気の低下が囁かれていた。
だが視聴率自体は下がっておらず、2019年の場合、21回分の放送の視聴率は18年より13%上がっていたという。もっとも最近行われたスペインGPの放映では視聴率28%を記録していた。
サンパウロ市として気になるのは、ブラジルGPの会場となっているインテルラゴス・サーキットの21年からの契約更新の前に、放映権放棄が起きたことだ。会場を更新できても最大局が放送しなくなることで、世間へのアピールが弱まることなどが懸念されている。