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桑名在サンパウロ総領事が慰霊碑参拝=「日系移民史ここから始まる」

左から県連市川会長、桑名総領事、和歌山県人会の谷口会長

左から県連市川会長、桑名総領事、和歌山県人会の谷口会長

 7日に着任した桑名良輔総領事(神奈川県、58歳)は、政府指定感染防止策である2週間の自己隔離を経て、21日に総領事館に初登庁を行った。
 同日午後、サンパウロ市イビラプエラ公園内にある開拓先没者慰霊碑に参拝、日本館の観覧を行った。


 数人のガードマンに付き添われた総領事は、慰霊碑前で待っていたブラジル都道府県人会連合会の市川利雄会長や、日本祭り実行委員会の谷口ジョゼ委員長(和歌山県人会長)、岐阜県人会の長屋充良会長、秋田県人会の大町アルフレッド会長などと挨拶をし、名刺交換を行った。
 当日は雨が降り肌寒いことから、総領事は集まった関係者に対して、「こんなに天気が悪く寒い中、集まっていただき申し訳ございません」と終始腰を低くして気を使う様子だった。
 まず谷口ジョゼ実行委員長から、慰霊碑の歴史や設立の経緯、入植当時の移民の苦労などが15分に亘って説明された。
 総領事は慰霊碑に深々とお辞儀をして花束を謹呈した後、「深甚なる敬意と感謝をこめて」との言葉と共に署名を記帳した。
 その後、慰霊碑横にある日本館にも立ち寄り、ブラジル日本文化福祉協会の石川ヘナト会長や中島エドアルド事務局長など関係者と名刺交換を行い、日本館内に展示されている雛人形や文化遺産を観覧、また館内で錦鯉への餌やりも行った。
 桑名総領事は「サンパウロに来たら日本人はまずこの慰霊碑に参拝をして、先人の皆様にご挨拶をしなければと感じています。参拝では今日のブラジルでの日系人、日本人の地位は先人の努力と苦労であるということを今一度実感し、感謝の気持ちを心の中で述べました。日系の歴史はまさにここから始まります」と感激した様子で挨拶した。