ブラジル地理統計院(IBGE)が3日、7月の工業生産が前月比で8%増えたと発表した。工業生産は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を強く受け、3~4月に計27%の生産減少を記録していた。
5月以降は少しずつ回復に向かい、7月は6月比で8%増を記録。5~7月の3カ月間の平均では、その前の3カ月より8・8%増えている。
ただし、昨年同月比では3%減で、1~7月の累積や直前12カ月の累積は各々、9・6%と5・7%減少している。
7月の工業生産は、耐久消費財が42%増、資本財も15%増といった具合に、四つの財の全てで成長を記録。中間財は8・4%増、半耐久消費財・非耐久消費財は4・7%増だった。
部門別では自動車、トレーラー、ボディ部門の43・9%増を筆頭に、金属工業部門18・7%増、鉱業部門6・7%増、機械・部品部門14・2%増、石油・派生品、バイオ燃料部門3・8%増など、26部門中25部門で生産増を記録。
唯一、減産となったのは印刷、録画部門で、40・6%という大幅減を記録した。
工業生産は5~7月に計28・8%の増加を記録したが、その前に大きく落ち込んだ後だったため、全体としてはパンデミック前より6%低い水準にとどまっている。
自動車部門の生産が好調だったのは、外出自粛期間中もオンラインなどで販売活動を続けた事なども反映しており、8月の生産台数も、7月比で23・6%増加した。
ただ、自動車産業はパンデミック宣言後、いち早く集団休暇などを採用して生産調整を行っている。パンデミック宣言後では最良となる21万900台を生産した8月の場合も、昨年同月の26万9800台と比べると21・8%減となっている。(3、4日付アジェンシア・ブラジル、3日付G1サイト、4日付エスタード紙より)