ブラジル中銀が14日に発表したところによると、7月の経済活動指数(IBC-Br)は前月比2・15%増の130・85ポイントで、経済活動が3カ月連続で成長している事を示したと同日付現地紙サイトが報じた。
同指数は工業、農業、商業・サービス並びに税収を基に算出され、地理統計院(IBGE)が発表する国内総生産(GDP)の先読み指標とみなされる。同指数は、中銀が経済基本金利(Selic)を決める際の基本的な資料ともなる。
同指数は5月が1・86%、6月が5・32%の成長を記録したが、3月が5・89%、4月も9・37%の減少を記録したため、今年の累積ではまだ、5・77%のマイナスだ。パンデミック前の2月は140ポイントだった。直近12カ月間は2・90%のマイナス成長となっている。
また、中銀が同日発表した、100以上の金融機関の関係者による今年のGDP予想成長率はマイナス5・11%で、前回予想の5・31%減よりも上方修正された。
政府の経済スタッフが8月に出した予想は4・7%のマイナス成長だったから、市場関係者は政府関係者より厳しい見方をしている事になる。
国際機関はブラジルのGDPに関してより厳しい見方をしており、世界銀行はマイナス8%、国際通貨基金はマイナス9・1%と見ている。
金融機関の関係者は、今年のインフレ予想も見直し、前回予想の1・78%を1・94%へと上方修正した。国家通貨審議会が定めた今年のインフレ目標の中央値は4%(下限2・5%、上限5・5%)だから、現在の予想はまだ、下限値を下回っている。