連邦高等裁判所第5小法廷は15日、大統領長男フラヴィオ・ボルソナロ上議に関するラシャジーニャ疑惑の捜査差し止め審理を、無期延期することを決めた。同日付現地サイトが報じている。
ラシャジーニャ疑惑は、フラヴィオ氏がリオ州議だった2003年から18年にかけて行われたと見られている職員給与のキックバックに関するものだ。疑惑の発端は、フラヴィオ氏の長年の職員だったファブリシオ・ケイロス容疑者が、自らの口座に他の幽霊職員らの給与を振り込ませていたことが発覚したことだ。ケイロス容疑者は、フラヴィオ氏に職員給与を還元させていた疑いで今年6月に逮捕されている。リオ検察局は、フラヴィオ氏をこの計画を企てた張本人と見ており、告発する直前まできている。
これに対して、フラヴィオ氏は裁判で争う形で反論を続けている。同氏はこれまで、リオ地裁に対する訴えで、事件が起きた当時の「リオ州議」の肩書での裁判特権(フォロ)が有効であることを認めさせ、今月7日にはグローボ局に対し、ラシャジーニャに関する守秘事項扱いの資料を放送で見せることを禁じさせることに成功した。
今回の訴えは、ラシャジーニャ捜査を止めさせるためのもので、4月と5月に連邦高等裁の判事判断で却下されていた。今回はこれまでと違い、その却下の判断を下していたフェリックス・フィッシャー判事が審理に回したことで注目されていた。
だが、審理予定日だった15日、フィッシャー判事は第5小法廷での審理を延期すると発表。延期後の審理日程は示されていない。