ボルソナロ家の元担当弁護士、フレデリック・ワセフ氏が25日、リオ州検察局から横領や資金洗浄の疑いで告発を受けた。25日付現地紙が報じている。
これは、9日に行われたラヴァ・ジャット作戦の中の「エスケーマS作戦」に伴うもの。リオ州商業連盟(フェコメルシオ)が弁護士事務所に対して行ったと見られている汚職を捜査した結果、25日にワセフ氏をはじめ、フェコメルシオ元会長のオルランド・ジニス氏、弁護氏のマルシア・カリーナ・カステロ・ブランコ・ザンピロン氏、同じく弁護士のルイーザ・ナジブ・エルーフ氏の計4人が起訴された。
リオ州検察局によるとワセフ氏の口座には、フェコメルシオによる入金と見られる不審な現金の動きが、すでに確認されているという。
告発状によると、ワセフ氏は450万レアルをルイーザ・エルーフ氏から受け取っていた痕跡があるという。
この捜査では、ラヴァ・ジャット作戦でルーラ元大統領の弁護を務めているクリスチアーノ・ザニン氏とロベルト・テイシェイラ氏、連邦高等裁判所のウンベルト・マルチンス長官の息子のエドゥアルド・マルチンス氏らも捜査対象となっている。
ワセフ氏は2014年の下院議員選挙の頃にボルソナロ氏の担当となった。それ以降、ボルソナロ一家と懇意となり、リオ州議だった長男のフラヴィオ氏(現上議)の担当弁護士もつとめるようになった。18年の大統領選の際には、ワセフ氏は大統領から信頼を置かれている人物として報じられてもいた。
フラヴィオ氏のリオ州議時代のラシャジーニャ疑惑の主犯と見られ、州議付職員だったファブリシオ・ケイロス容疑者が6月に逮捕された際、聖州アチバイアにあるワセフ氏の別宅でかくまわれていたことが発覚したことで、ワセフ氏の名前は一躍有名となった。ボルソナロ一家の担当弁護士を降りたのはこの頃だ。
同氏にはこの後も、ケイロス氏の癌治療入院費用の負担疑惑や食肉大手JBS社からの収賄疑惑などが浮上している。