最高裁は28日、妊娠中絶手術の妨害行為を行った神父に対して、39万8千レアルの損害賠償金の支払いを命じた。同日付現地サイトが報じている。
この裁判は、2005年にゴイアス州で起こった事件に関するものだ。原告は当時19歳で、身ごもっていた胎児が肺や胸が形成できないという疾病をもっていることがわかり、中絶手術を試みた。手術は裁判でも合法と認められていた。
だが、ルイス・カルロス・ロディ・ダ・クルス神父が訴えて手術を強引に停止させた。このとき、原告はすでに病院にいて手術のための投薬まで受けていた。
女性はこのショックでしばらくは夫以外の人と会わない日が続いた後、病院に戻って出産したが、子供は生後間もなく死亡した。
夫婦は神父を訴え、高等裁でも有罪判決が出ていた。高等裁の判断を最高裁も尊重し、今回の判決となった。