国立宇宙研空所(Inpe)が7日、パンタナルでの森林火災は拡大の一途で、9月だけで原生林の14%を焼失したと発表したと7日付現地紙サイトが報じた。
今年の累積は3万3千平方キロで、昨年同期の1万2948平方キロはおろか、昨年1年間の20835平方キロも超えた。今年の焼失面積は02年の統計開始以来、最大だった05年の年間27472平方キロも超え、新記録を更新中だ。
Inpeと共同で森林火災の観測を行っているリオ連邦大学によると、1~9月の焼失面積はパンタナル全体の26%に及んでいるという。
パンタナルは火災件数でも新記録を更新中で、9月の火災件数は昨年同月比で120%増の1万4264件、1~9月の累積件数は3万2910件で、昨年同期の6476件の5倍を超えた。非政府団体SOSパンタナルによると、国立再生可能天然資源・環境院の消火隊は99%は人為的なものと見ているという。
それ以外の植生を見ると、パンパでは9カ月間で6044平方キロを焼失。これも、03年の年間2488平方キロを超える新記録だ。法定アマゾンでは6万2311平方キロを焼失。これは、過去最大だった10年同期の9万6020平方キロに次ぐ記録だ。
カアチンガは1~9月に7775平方キロを焼失。この面積は、19年同期の1万2443平方キロや18年同期の1万3121平方キロを下回った。セラードは10万2390平方キロを失ったが、ここも、昨年同期の12万2674平方キロより少ない。
マッタ・アトランチカ(大西洋岸森林)では、昨年1~9月の1万5020平方キロとほぼ同じ、1万5055平方キロを焼失した。