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《ブラジル》最高裁新判事=学歴詐称疑惑は不問で上院承認へ=LJ作戦に否定的立場の候補

カシオ氏(Ramon Pereira)

 21日に上院で、最高裁新判事に指名されているカシオ・ヌーネス・マルケス氏の口頭試問(サバチーナ)が行われるが、すでに上院憲政委員会(CCJ)のメンバーの過半数の支持を得て、承認は確実視されていると、20日付現地紙が報じている。
 最高裁判事に承認されるためには、CCJでサバチーナを受けた後、委員会投票で過半数(14票)以上を獲得した上、その後に行われる上院本会議で上院の定数の半数(81人中41人)以上の票を獲得しなければならない。だが、報じられているところによると、少なくとも44人の上議がすでにカシオ氏の就任に賛成だと言われている。
 今回の指名は当初、ボルソナロ大統領による初の判事指名ということで左派政党の反対が懸念されていた。だが、左派最大勢力の労働者党(PT)からの受けもよく、同党の6人の上議が全員「承認」の票を投じる意向を明らかにしている。シジ・ゴメス上議(民主労働党・PDT)も、「ボルソナロ氏のイメージとは驚くほどかけ離れ、好意的に受け止められている」と語っている。

 現状で「反対」を主張しているのは、ラヴァ・ジャット作戦継続を強く支持しているグループ「ムーダ・セナード」のメンバーだという。それは、カシオ氏がラヴァ・ジャットに対して否定的な立場を取っているからだというが、それでも反対派は10人ほどに過ぎないという。
 カシオ氏に関しては、博士号の一部は大学側が認めておらず、学歴を偽ったとの疑問も出ていたが、不問になっているようだ。
 カシオ氏は19日、承認をより確かなものとするべく、PT上議への挨拶や、全国工業連合(CNI)、全国運輸連合(CNT)、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の上層部との面会などを行っていた。