ブラジル民間航空監督庁(Anac)の公式サイトによると、第3四半期の国内便利用者は721万8207人で、昨年同期の3050万人と比べると76%減った。
Anacによると、第3四半期で最も良かったのは9月の319万4904人で、8月の231万8308人を大幅に上回った。それでも、昨年同月よりは67%少なかった。
国内便の利用者は、1月が1153万38人、2月が960万1508人だった。新型コロナのパンデミック宣言が行われた3月は620万3821人、外出自粛が最も厳格で、国内便乗客が底を打った4月は43万8798人に激減した。
5月以降の乗客数は、5月59万542人、6月95万6269人、7月170万4998人のように徐々に回復している。航空会社組合では、12月には昨年同月の60%位まで回復できるとの見通しを立て始めた。
5月時点での見通しは12月現在で40%だったから、かなり期待が高まっている事になる。乗客数が最も多いのはサンパウロ州のグアルーリョス空港だ。
だが空港内の共用スペースや機内の消毒・清掃、乗客や乗員の体温測定などの衛生管理規定を厳守する必要がある上、社会的な距離を保たなければならないため、収容人数には限りがあり、現状のままでパンデミック前の乗客数を確保するのは困難だ。マスクの着用も義務付けられる。
このような状況を受けて、航空会社の従業員の組合では、70件以上の集団合意で、時短と減給という雇用保障措置の適用を受け入れてきた。
だが、航空業界の実態は厳しく、従業員組合との合意が得られなかったLatam社では、2750人の乗組員が解雇された。Gol社でも200人が解雇されたという。
Azul社は解雇者数を明らかにしていないが、10月末には89路線で1日505便を運航する予定である事、11月の運航予定は最大で96路線、1日629便である事を明らかにした。この数字はパンデミック前の運航数の80%に相当する。
Latam社もこの12月から来年1月にかけては、3千便近くを増便出来ると見込んでいる。Gol社も、年末年始のピーク時にはパンデミック前の運航数の95%まで回復する事を期待している。(21日付G1サイトより)