ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)が23日、10月の消費者信頼感指数(ICC)は9月より1ポイント下がって、82・4ポイントとなったと発表した。
信頼感指数は0~200で表し、100を超えると、肯定的な判断をしている事を示す。ICCはコロナ禍で大きく低下したが、5月以降は徐々に回復していた。
現状に関する指数は9月より0・2ポイント下がり、72・4ポイントとなった。特に低下が目立ったのは、家計に関する指数で、9月より0・5ポイント下がった。
将来に対する見通しに関する指数は1・3ポイント下がり、90・2ポイントとなった。今後数カ月の間に耐久消費財を購入する意思があるかを示す指数は1・4ポイント下がった。
ICCの低下に最も大きな影響を与えたのは経済状態に関する指数で、2・0ポイント低下し、110・6ポイントとなった。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響は今も続いており、感染を怖れて外出出来ない人や、予防接種ワクチンが完成し、接種が行われるまでは子供を学校に送り出せないと考えている人も多い。
外出規制の完全解除の時期や、景気、雇用などの回復に関する見通しも不透明だ。ICCが100を超えないのは、色々な意味で不安を感じている人が多い証拠でもある。
特に、緊急支援金が減額された上、連邦政府の雇用維持や所得を下支えする政策は年内終了が明言されているのに、新しい社会保障政策は未だに固まっていない。
そのため所得減少を実感し、来年以降の生活にもより大きな不安を感じている低所得者を中心に、信頼感指数が低下したようだ。(23日付アジェンシア・ブラジル、同フォーリャ紙電子版より)