ペロタス連邦大学の調査によって、新型コロナウイルスへの感染を怖れたり、外出を控えたりした事で、子供の歯の治療件数が大幅に減少した事がわかった。
ブラジル初の感染症患者の確認は2月26日だが、それ以降の子供の歯の治療件数は66%も減少したという。最も深刻だったのは、外出自粛令が全国に行き渡った4月で、治療件数は89%も減った。
治療件数の減少は、社会的な距離を保つ事が要求された事や、保健当局が感染拡大防止対策の一つとして、急を要する場合以外の対応を先延ばしするよう求めた事などが原因だ。歯科治療は医師と患者との間の距離が近く、飛沫感染予防対策などがとりにくい。
今年1~5月の統一医療保健システム(SUS)のデータに基づく実態調査の結果は、今月発行された『小児歯科国際ジャーナル』に掲載された。調査を担当した医師達によると、子供の歯の治療件数の減少が最も顕著だったのは北東部だという。
ペロタス連邦大学は6月にも、同様の調査の結果を発表しているが、その時は、公立医療機関での歯科治療件数の落ち込みは私立の医療機関以上だった事が発表された。
この時は、歯科医達が個人の衛生用具を新調したり、治療が終わるたびに部屋や器具の消毒を行うなどして、コロナウイルスへの感染防止対策を講じている事なども報じられた。(26日付アジェンシア・ブラジルより)