2019年に「ヴァザ・ジャット報道」でブラジル政界を揺らしたブラジル在住の米国人ジャーナリスト、グレン・グリーンウォルド氏が、「同僚から検閲を受けた」として、VJ報道を行っていた自身のメディア「ジ・インターセプト」を辞職したと公表した。29日付現地紙サイトが報じている。
グレン氏は29日、サイト「サブスタック」の記事で、なぜインターセプトを辞めたかの説明を行った。
同氏はその理由を「米国大統領選で、ジョー・バイデン氏とその息子のハンター氏の疑惑について書こうとしたら、インターセプトの編集者から反対されたから」だという。同氏によると、編集部はバイデン氏を強く支持しているという。
グレン氏は2013年に、米国アメリカ国家安全保障局(NSA)局員だったエドワード・スノーデン氏からNSAの諜報行為の暴露情報を受け取って報道したことで有名となった。その後、ブラジル下院議員のデヴィッド・ミランダ氏と結婚して、リオ市に移住。
2019年6月に、セルジオ・モロ法相(当時)がラヴァ・ジャット作戦担当判事だった頃の疑惑を、ハッカーによる携帯電話記録の情報を基に、インターセプト誌から報道した「ヴァザ・ジャット報道」で政界に衝撃を走らせた。この報道は、同作戦で有罪実刑判決を受けて身柄を拘置されていたルーラ元大統領の釈放の遠因にもなった。