15日に行われた全国統一地方選当日、高等選挙裁判所(TSE)の公式サイトがハッカーからの攻撃を受けたが、容疑者はポルトガル在住の青年だったと、20日付エスタード紙が報じている。
同紙によると、ハッカーはポルトガル在住で19歳、ザンブリウスという通称で知られている人物とされている。同紙がメールでコンタクトをとったところ、ハッカーは自宅軟禁中で、コンピューターは持っていないため、携帯電話を使ってハッキングを行ったから、大規模なハッキングはできなかったと答えたという。
ブラジルでは高等裁判所(STJ)のコンピューターもハッキングの被害に遭っているが、本人はTSEのコンピューターにしか侵入していないという。また、TSEを狙ったのは、STJの件をうけ、安全対策を強化したと発表していたからだとという。
15日の選挙集計は、スーパーコンピューターでトラブルが起き、開票結果の発表が2時間半余り遅れたが、結果発表は16日までに出来ていた。
TSEはハッキング判明直後に、集計用コンピューターはハッキングの被害には遭っておらず、集計結果には影響はなかったとしていた。TSEはポルトガル当局にも捜査を依頼しているという。
また、連警の捜査の過程で、このハッカーがブラジルの極右主義者とつながりを持っている可能性を示す形跡も見られたため、検察庁とTSEの技術者が状況を詳細に分析しているという。