ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》アマパー州=電力供給がようやく正常化=大停電発生から22日目に

《ブラジル》アマパー州=電力供給がようやく正常化=大停電発生から22日目に

 連邦政府は24日、発生から22日を要してようやくアマパー州の大停電が収束したとの声明を発表した。24日付現地サイトが報じている。
 アマパー州での電力供給回復はまず、24日午前8時12分にアマパー州電力公社(CEA)から発表された。その声明によると、「輪番制の電力供給は正式に終了する。現在は、広域停電の影響を受けた13市に関しても100%の電力供給が可能となった」という。
 それから10数分後に鉱山動力省も、「火災を起こしたマカパー変電所の変圧器の交換、始動により、100%の電力供給が可能となった」との発表を行っている。同省によると、マカパー変電所で2基の変圧器が作動し始めた上、コアラシ・ヌーネス水力発電所と今週設置された新たな火力発電機による電力供給で、100%の供給が可能になったとしている。

 アマパーでは3日夜、大停電が起き、同州16市のうち14市で電気が全く使えなくなった。7日からはマカパー変電所の変圧器の修理やコアラシ・ヌーネス発電所の電力供給強化で、輪番制による時間制限つきでの電力供給がはじまったが、州民は電気がない生活を4日間強いられた上、17日にも再度、事故が起きて州全土で停電となり、復旧に4時間をかける事態が起きていた。
 その間、同州の人々は、電気が使えないだけでなく、水道が使えない、電話などの通信機器が使えない、自動引き落とし機で現金が引き出せない、個人宅や商店の冷蔵庫が使えず食品が台無しになる、医療サービスも満足に受けられないなどの被害を受けていた。
 この混乱で、州都のマカパーでは連日のように抗議行動や暴動が起き、他州や州内の他市では行われた市長・市議選も実施できなかった。
 24日からの電力供給回復は、同州南部のラランジャル・ド・ジャリから運ばれてきた変圧器が到着し、3日の火災で使えなくなった変圧器と交換されたことの影響が大きい。広域停電の原因となった火災が発生したマカパー変電所は同州最大の変電所で、変圧器が再稼働しはじめたことで、全国接続システム(SIN)による電力供給の受け入れが可能となった。