新型コロナウイルスに対する予防接種ワクチンの有効性に関する報告が続き、ワクチンの実用化への期待が高まった事や米国大統領選の票の数え直しでバイデン氏の勝利がより確実になって来た事などで、サンパウロ証券市場(B3)の指数が連日上昇し、11万ポイントを超えた。
24日のB3はダウ・ジョーンズなど同様の指数上昇が続き、前日比2・24%高の10万9786ポイントで取引を終えた。25日は0・32%高の11万132ポイントで終えており、今月の指数は17・20%上昇した。ただし、今年に入ってからの最高値は1月23日の11万9527ポイントだから、そこまで回復していない。
B3の指数上昇は国外要因によるもので、新型コロナウイルスのワクチンの有効性が次々に確認されている事や、バイデン政権への移行作業が進み、連邦準備制度元総裁のジャネット・イェレン氏が財務長官に任命される見込みとなった事などが好感を与えたようだ。
11月は外国人投資家による直接投資も23日現在で260億レアルに増え、期待感が高まっているが、今年に入ってからの総計はまだ、385億レアルの出超となっている。
ブラジル国内では、新型コロナの感染者や死者が増加に転じている事や11月の消費者信頼感指数が2カ月連続で低下している事、2021年度の予算案や財政改革、行政改革の審議が遅れている事などの懸念材料があり、今後の状況は楽観視出来ない。
12~23日に行われた調査によれば、外国人投資家達は、今年のB3は10万8千ポイントで終えるが、21年半ばの指数は11万7500ポイントとなると予想している。(25日付G1サイトより)