70年の伝統を誇る日系大手旅行会社ツニブラ・トラベルの赤川リカルド威(たけし)社長は、自らは経営から退き、従業員へ譲渡することを「Portal PANROTAS」11月11日付(https://www.panrotas.com.br/agencias-de-viagens/movimentacao/2020/11/familia-akagawa-sai-da-tunibra-e-repassa-empresa-a-colaboradores_177941.html)で発表した。
その中で、赤川社長は「従業員とお客様のお陰で、堅実で効率的な経営を70年にわたり続ける事ができました」と深謝し、「私たちの歴史に誇りを持っています。そして今、信頼と将来性の名の下に新たな1ページが開かれます」と後事を託した。
今後も電話番号やメールアドレス、従業員や提供業務は変わりなく継続できるように支援しつつ、最終的には借金を残さない形で移行する予定だという。
同社は1949年2月28日、赤川威陽(たけはる)氏が創立して以来、70年以上の歴史がある日系最古にして、地場企業としては日系最大手の旅行会社だ。日本語対応など日本人向けのきめ細かいサービスも行っていた。
旅行やイベントなどの業務を行っていた同社は今年に入って間もなく世界的流行となったコロナ禍により、一部の従業員を解雇せざるを得ない打撃を受けていた。
同社を離れる赤川社長だが、以前から旅行会社と並行して行っていた芸術や不動産投資事業に今後は焦点をあて、力を入れて行くという。同様に同社に勤めていた息子のフェリペ氏とエンリケ氏も退社し、父リカルド氏の事業に携わる予定だという。
今後、法人旅行や書類手配、観光、イベントなどの業務を行う「TUNIBRA CO.」には城代サンドロ、カゴハラ・エドゥアルド、堤エドゥ、タリタ・バレット4氏が運営し、外国人向け書類代行のドキュメンテーション業務を行う「TUNIBRA IMIGRAÇÃO.」は小宮陽(こみやあきら)氏が事業継承する。