最高裁の審理により、ダヴィ・アルコルンブレ上院議長とロドリゴ・マイア下院議長(共に民主党・DEM)の再選出馬ができなくなったのを受け、来年2月の議長選挙の行方をメディアが追い始めている。8日付現地紙が報じている。
まず下院だが、コレイオ・ブラジリエンセの取材を受けたマイア下院議長は、ボルソナロ大統領推薦のアルトゥール・リラ氏(進歩党・PP)に対抗する後継候補として、バレイア・ロッシ(民主運動・MDB)、アギナルド・リベイロ(進歩党・PP)、マルコス・ペレイラ(共和者・RP)の各氏の名前を挙げている。
社会自由党(PSL)のルシアーノ・ビヴァール氏も希望しているというが、ボルソナロ大統領の前党の政治家ということもあり、中道や左派などを中心としたマイア氏自身の派閥では抵抗が強いだろうと語っている。
この中で、積極的に働きかけているのはバレイア氏だという。MDBは歴代の上下院長をもっとも輩出している政党で、議会内の影響力は強い。マイア氏の出馬がなくなったことで、再び議会内での覇権を目指すべく動き出している。バレイア氏はルーラ、ジウマ政権で農相をつとめたヴァギネル・ロッシ氏の息子で、47歳という若さもアピールの材料となる。
また、メディアによっては、DEMの元下院リーダーのエウマール・ナシメント氏を候補にあげるものもある。
上院でもMDBが強い意欲を示しているといい、エドゥアルド・ゴメス氏、エドゥアルド・ブラガ氏、フェルナンド・ベゼーラ氏、シモーネ・テべッテ氏ら4人が候補にあがっているという。
だが、アルコルンブレ議長は、自身の後任をDEMやPP、社会民主党(PSD)から選びたい意向があるという。