ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》食費高騰で庶民の懐を直撃=広範囲消費者物価指数が12カ月累積で4・31%に

《ブラジル》食費高騰で庶民の懐を直撃=広範囲消費者物価指数が12カ月累積で4・31%に

食料・飲料の値上がりが庶民の懐を直撃している(Tania Rego/Agencia Brasil)

 地理統計院(IBGE)が8日、11月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は10月を0・03%ポイント上回る0・89%だったと発表したと同日付現地サイトが報じた。同月としては2015年11月の1・01%以来となる高い数値で、今年の累積は3・13%、12カ月間の累積は4・31%だ。
 11月のIPCAを押し上げたのは食料品と燃料で、同月のインフレ要因の89%を占めた。
 食料や飲料の値上がりは数カ月前からで、11月は2・54%の値上がりた。毎日の食卓に不可欠な米は6・23%、大豆油は9・24%、肉は6%上昇し、トマトの18・45%やジャガイモの30%も目立つ。前月は値下がりした炭酸飲料やミネラルウォーターは1・05%、ビールは1・33%上がった。必要不可欠な食品が高騰したことで、庶民の懐を直撃した形だ。

 もう一つのインフレ要因の輸送・交通費は1・33%値上がりした。比重が最も大きかったのはガソリンの1・64%で、エタノールも9・23%上がった。ガソリンやエタノールの値上がりは、Uberなどのアプリの料金にも影響する。
 今年のIPCAは5月に0・38%のデフレを記録したのを最後に上昇に転じており、11月の数値は今年に入って最も高い。家電などの住居用備品は、TVや情報機器がブラックフライデーなどで1・02%値下がりした事もあり、0・86%値下がりした。
 調査対象16地域中、最も上昇したのはゴイアニアの1・41%で、肉類が9・11%、電気代が3・69%値上がりした。ガソリンが0・68%値下がりしたブラジリアのIPCAは、0・35%で最小だった。