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■訃報■ブラジル柔道代表団元監督=篠原正夫さん

篠原正夫さん

篠原正夫さん

 1984年のロサンゼルス五輪でブラジル代表団の監督を務め、南米初の10段を取得した日系二世の篠原正夫さんが5日(土)サンパウロ市内で亡くなった。享年95歳。
 篠原さんは1924年12月、サンパウロ州アルバレス・マッシャード市で生まれ、40年にエンブー・ダス・アルテスに移り住み、日本語教師の勧めで柔道を始めた。
 7年後に篠原さんの闘い方が、当時ブラジル柔道界のリーダーの一人、小川龍造氏の目に止まりサンパウロ市トマス・デ・リマ街にあった小川武道館に入門した。
 56年にビラ・ソニア区でガレージを借りて自分の道場を開き、86年に友人や生徒の両親からの協力を得て、今日のビラ・ソニア柔道協会にあたる道場を開いた。
 81年から2008年ブラジル柔道連盟で代表選手を含めた指導に当たり、1984年にロサンゼルス五輪でブラジル代表の監督を務め、ダグラス・ヴィエイラが銀メダル、恩村(おんむら)ルイスとウォルター・カルモナが銅メダルを獲得するという快挙を果した。
 ブラジルにおける柔道普及や選手育成の功績が讃えられ、15年には在聖総領事館の外務大臣表彰、2016年には日本政府から秋の叙勲で旭日単光章を受章したほか、2017年には南米初の10段を獲得している。