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《サンパウロ州》感染拡大で規制強化=酒類提供などは時間短縮

 サンパウロ州政府は11日、新型コロナウイルスの感染者、死者増加を受け、バーやレストランの運営時間を短縮するなど、11月30日に行った規制を部分的に強化することを表明した。11日付現地サイトが報じている。
 今回発表された変更点のひとつは、レストランやバーの営業形態の変更だ。閉店時間は22時で、前回の規制強化の際に発表されたものと同じだが、顧客にアルコール類を提供する時間が20時までとなった。夜のレストラン、バーでの人だかりが感染率をもっともあげている原因のひとつであることは周知の事実だ。
 前回の発表で短縮されたショッピングセンターや商店などでの営業時間は、10時間から12時間へと逆に延長された。これは、営業時間を延ばすことによって、店内での混雑を避けることが目的とされている。
 これらの規制変更は、12日から適用。変更内容の有効期間は30日だが、延長もあり得る。

 会見に臨んだジャン・コリンクテイン保健局長をはじめとした州保健局コロナ対策チームによると、11月29日~12月5日の7日間の1日あたりの新規感染者数の平均は2週間前より26・9%、死者数は30・3%も増えており、感染拡大傾向が強まっている。公立病院や私立病院での入院患者数も15・5%増えたという。
 大聖市都市圏内でのコロナ感染者用病床の占有率は64・4%で、これまでの最高値だった5月末の92%よりは低い。だが「大事なことは占有率が高まっているということ。危険な状態になるまで待つのではなく、事態を先取りする方向で動いている」と説明し、理解を求めた。
 コリンクテイン保健局長はさらに、「欧州や米国で10〜11月に起きたほどのぶり返しではなく、まだ第2波とは言えない」との見解を示している。
 人口密度が1キロ平米につき7万人を超える100市ほどに対しては、1千人を超える保健の専門家による予防対策と管理を徹底して行いたいとの意向も表明している。