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《ブラジル》小売販売=10月は2月の水準超える=来年以降への不安は残るも

 10日発表の地理統計院(IBGE)の商業の月次調査によると、10月の小売販売は9月比で0・9%伸び、2月の水準を上回ったと11日付現地紙が報じた。
 小売販売は5月以降6カ月連続で前月を上回っている。5月以降の販売の伸びは32・9%に及び、2月の水準を8%上回るに至っている。
 10月の小売販売を前月と比べると、家具・家電が1・1%減となった以外は、全ての部門で販売増を記録した。また、車やバイク、建築資材を含む拡大小売販売は前月より2・1%増えた。

 昨年同月との比較では8・3%増(拡大小売販売は6%増)だが、この場合は、前月比6・6%増だった書籍や新聞、雑誌、文具が33・1%減など、4部門(拡大小売販売の場合は5部門)で減少を記録した。
 小売販売が新型コロナのパンデミックが始まる前の水準を超えるまでに回復した主な原因は、個人や零細・個人企業へのものを含む融資拡大や、金融支援金の支給とみられている。また、5月以降の小売販売の回復は、企業の大小を問わず、全部門で回復という珍しいケースとなっている。
 緊急支援金の支給やコロナ対策としての融資拡大は年内で打ち切られる予定で、市場関係者は消費者の購買力や購買意欲が落ちる事を懸念。新型コロナの感染が再拡大している事もあり、来年以降の動向については不透明感が高まっている。