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文協=65周年の記念式典開催=ライブ配信で節目祝う=創立会員、元会長ら顕彰

挨拶する石川会長

挨拶する石川会長

 ブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)は創立65周年式典を12日午後5時からオンラインでライブ配信(https://www.youtube.com/watch?v=4OxQJwRnaUw&ab_channel=BunkyoDigital)した。冒頭、マルシオ・ゴメスCNNアナウンサーの声で、文協の歴史を振り返る映像が流され、福原カルロス副会長が司会で、来賓の紹介をし、幾多の先駆者に1分間の黙祷が捧げられた。山下讓治副会長のコーディネートで準備運営され、記念の節目を祝った。

最後に主催者と来賓で乾杯

最後に主催者と来賓で乾杯

 石川会長は挨拶で「山本喜誉司初代会長を顕彰したい。終戦直後の日系社会をまとめ上げるために奮闘した。創立会員で存命である瀬川正文さん、水野昌之さんにも感謝を捧げたい」とし、「文協は私が今までやってきたどの活動ともまったく違った」と感慨を込めて感想を述べ、全伯に加えペルー、米国、日本にも足を運んだと報告した。
 「コロナ禍に遭遇して大きく舵を切って対応した。これは真剣に取り組むチームがあったから対応できたと感謝したい」「若者たちがどんどん役割を担い始めていることを心強く思う」と語った。
 続いて山田彰日本国大使が「文協が日系社会の連帯を維持して、日系人アイデンティティを継承し、日本文化の普及に努め、日伯の友情の絆を深めるために活発に活動してきたことに深く感謝したい」と語り、今後の課題として「若者たちにいかに日系アイデンティティを継承してもらうかだ。文協がダイナミックに活動を続けてくれることを期待し、最大限の協力をすることをここに約束する」と述べた。
 エドワルド・サボイア在日本ブラジル大使もメッセージを寄せ、「文協は日伯を接近させるための最重要な存在だ。日伯の人的交流は常に循環しており、文協はそのエンジンとしての役割を果たしている。日本にもたくさんのブラジル人団体が生まれつつあるが、いつか文協のような存在になることを私は夢見ている」との言葉を贈った。
 桑名良輔在聖総領事は「文協は困難な時期に創立し、重要な役割をこなしてきた。110周年には眞子内親王殿下もご来伯された。パンデミックは日系社会にとって大きな試練を与えたが、連帯と若者の取り込みをもって堅実に対処して成果を上げてきている。心から敬意と感謝を捧げたい」と語った。
 次に、創立会員である水野さんと瀬川さんに石川会長から記念プレートを渡す映像が流された。水野さんは邦字紙記者をしていた関係で、瀬川さんはメルカードの南米銀行支店に勤めていた関係で文協創立会員になった。
 元会長への顕彰として、91年に二世初の会長となった山内淳氏、第10代会長で移民百周年理事長も兼任した上原幸啓氏、木多喜八郎会長、女性初会長の呉屋春美氏にも記念プレートが送られた。元評議員会長の大原毅氏、渡部和夫氏、杉尾憲一郎氏、原田清氏にも記念プレートが送られた。協賛団体の宮坂国人財団も顕彰され、拍手が送られた。
 顕彰者を代表して木多元会長から「この顕彰は皆さんのおかげ。若者を巻き込んで今後も発展し続けると確信している」と謝辞が述べられた。
 頃末アンドレ評議員会長は「先駆者の努力によって日本館が建設され、その組織が発展して文協になった。日系社会の核としての役割を果たしてきた。それぞれの持てる力を存分に発揮して貢献してこられた顕彰者に心からおめでとうと言いたい」と語った。
 福原さんは「皆さん手にグラスをもって」と呼びかけ、平田ジョエさんが熱唱する『乾杯』の歌に合わせて、石川会長が「文協がますます発展しますように」と乾杯の音頭を取った。その最中、全伯からのチャット書き込みが行われた。
 文協が創立されたその日である17日19時からは、文協の歴史に焦点を当てた記念配信が行われる。これらの映像は文協デジタル(https://www.youtube.com/channel/UCVnoPVt70epq1Avxib-VSbA?pbjreload=102)でいつでも視聴できる。