連邦検察庁は15日、現在停職中のリオ州知事ウィルソン・ヴィッツェル氏ら13人を、贈収賄と資金洗浄の容疑で高等裁に起訴した。16日付現地紙が報じている。
今回起訴されたのは、ヴィッツェル氏、同氏所属のキリスト教社会党(PSC)党首で大統領候補にもなったことのあるエヴェラルド牧師、関与した弁護士など、計13人だ。今回の起訴は、同時に起訴された州元保健局長のエジマール・アルヴェス・ドス・サントス氏が連邦検察庁に行った報奨付証言が基になっている。
それによると、ヴィッツェル氏らは2019年7月から今年の3月にかけて、少なくとも11回の機会を利用して、計5350万レアルを不正に受け取っていたという。
この疑惑の中心舞台の一つは、リオ市の社会団体の「テレジーニャ・デ・ジェズス病院」だ。リオ州保健局はこの団体に対する負債(病院が提供したサービスに対する未払い金)を抱えており、ヴィッツェル氏は支払いを保証する代わりに、5300万レアルの賄賂を要求していたというものだ。
この贈賄は、ノゲイラ&ブラガンサという法律事務所が同社会団体と交わした契約によってカモフラージュされていた。
サントス氏によると、それは現在、ラヴァ・ジャット作戦で服役中のセルジオ・カブラル氏がリオ州知事だった時代から行われていた慣習を受け継いだもので、ヴィッツェル氏が契約金額の30%、エヴェラウド氏が20%、エヴェラウド氏の側近のエジソン・トーレス氏とヴィットル・バローゾ氏が15%ずつを受け取っていたという。
検察局はヴィッツェル氏らに1億670万レアルの損害賠償を求めている。
ヴィッツェル氏は州保健局の別のスキャンダルで8月末から180日間の停職処分を受けている最中だ。今回の起訴は3件目で、来る罷免審理に向け、ますます立場が苦しくなった。