法務省と関係機関が22日、年間の活動に関する報告を行い、連邦道路警察が1~11月に押収した不法伐採の木材は昨年比でほぼ倍に増えた事などを明らかにした。
連邦道路警察が国道で押収した不法伐採の木材は3万6997立方メートルを超え、2019年に押収した1万8945立方メートルを95%上回っている。2018年は1万3904立方メートルだったから、今年の押収量の増加は著しい。
連邦道路警察のエドゥアルド・アジオ局長は、「押収量の増加は不法伐採摘発に向けた取り組みを強化した結果」で、必ずしも不法伐採の増加を意味しないと説明。
連邦道路警察は不法伐採の木材を押収するだけでなく、犯罪者が不法に持ち出そうとした野生動物の保護も行っている。今年保護した動物の標本数は3万4千に上る。昨年は1万1千、18年は1万8897だった。
同局長によると、連邦道路警察は高度な技術や種々の情報網を使い、野生動物の密輸に携わる犯罪者集団摘発にも務めているという。同局長は、ハイテク機器や情報網を駆使する事で、全ての領域での活動がより効果的になった事も明らかにした。連邦道路警察が押収した木材は、国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)の管理下に置かれる。
連邦警察のカルロス・エンリケ・オリヴェイラ・デ・ソウザ局長も、1~11月は、環境犯罪で捕まった人やグループから4億2770万レアル相当の品や動物を没収したと報告した。昨年同期の2億3530万レアルと比べ、81%増えている。
国家治安局のカルロス・レナト・マシャト・パイン局長も、国家治安部隊が19州44市で57のオペレーションに従事したと報告した。
国家治安部隊の活動には、法定アマゾンなどの森林伐採や火災を抑制するためのベルデ・ブラジル第2弾や、マット・グロッソ州やマット・グロッソ・ド・スル州で行ったパンタナルの火災対策のヴェルデ・イチメランテ・エ・パンタナルといった環境犯罪関連のオペレーションも含まれている。
アンドレ・メンドンサ法務相は各担当者の報告後、連邦政府と各州当局は全国規模で協力し、森林伐採削減に努めているとコメント。「連邦警察と連邦道路警察は森林伐採の増減に関わりなく、従来に増して積極的に活動している」とし、衛星写真を使った監視システムに投資した結果、森林火災や不法伐採がより広範囲かつより迅速に判別できるようになった事も明らかにした。(22日付アジェンシア・ブラジルより)