サンパウロ州のサントス海岸部(バイシャーダ・サンチスタ)やリオ市が、新型コロナの感染拡大を抑制するため、大晦日と元旦は海岸を閉鎖することを決めた。23日付現地紙サイトが報じている。
サンパウロ州政府は既に、12月25〜27日、1月1〜3日を外出自粛規制の赤レベル(第一段階)に下げることを決めている。バイシャーダ・サンチスタの諸市も23日にサントス海岸部メトロポリタン開発審議会(Condesb)の緊急会議を開き、黄レベルを維持するが、大晦日と元旦は海岸を閉鎖することを決めた。
サントスとグアルジャーでは既に週末の海浜閉鎖を決めて実行しているが、同審議会では海岸の閉鎖だけでなく、高速道を使って海岸部に来る人たちも制限する意向だ。
審議会議長のパウロ・アレッシャンドレ・バルボーザ・サントス市長は、海岸閉鎖を徹底するため、州政府に要請して軍警の支援を仰ぐと共に、海岸部へ降りる車を誘導する「オペラソン・デッシーダ」を止めるよう、州公共運輸サービス規制機関(Artesp)に要請する意向も明らかにした。
これでサントス、グアルジャー、プライア・グランデ、サンヴィセンテ、クバトン、ペルイベ、イタニャエム、モンガグアー、ベルチオガの9市の海岸は大晦日と元旦は閉鎖となった。同地区では23日だけで、コロナウイルスによる新規感染者が364人増え、8人が死亡するなど、事態が悪化。海岸部は人が密集しやすく、コロナ感染の危険性が高いことがかねてから指摘されていた。
だが、北部海岸部のカラグアタトゥーバとサンセバスチャンは大晦日と元旦の海岸閉鎖を行わないことと黄レベルの維持を宣言している。
一方、リオ市でも23日、停職中のマルセロ・クリヴェラ市長の代行を務めるジョルジェ・フェリペ市議会議長が、大晦日のコパカバーナ海岸の閉鎖を決めた。同議長によると、この日は午前0時から海岸周辺での車の路上駐車は一切禁止となる。
コパカバーナやバーラ・ダ・チジュッカへの公共交通機関(地下鉄、バス)は午後8時までとし、海岸部のキオスクは、イベントのチケット販売や音響機器使用などを行わないことを条件に営業が許可される。市境には、他の市からの行楽バスやバンを制限するための検問所も設ける予定だ。
リオ市では毎年恒例の年越しイベント「レヴェイロン」は既にキャンセルされており、キオスクでのフェスタも禁じられている。
リオ州は23日に全州9地区の内、リオ市を含むメトロポリタナIなど、5地区を感染レベルが高いことを意味する赤レベルに引き下げた。これら5地区には州人口の75%が住んでいる。残る4地区も感染レベル中のオレンジとなっている。