旧年12月12日にパラー州都ベレンにある越知(おち)日伯学園(越智恭子学園長)がオンラインフェスティバルとしてユーチューブに動画を公開した。電話取材に応じた越智学園長は「大変な作業でしたが全員で協力して出来た」と達成感を声に滲ませる。
同学園は幼稚園クラスから初等教育9年生、日本語クラスを持ち130人の生徒が在籍している。コロナ禍で4月に対面授業が中止になり5月からオンライン授業を行っている。
また授業と同様に例年開催しているコスプレやカラオケイベントが開催できなくなり、何か出来ないかと教師達が企画。朗読・歌・演奏などから各自で動画撮影してもらう形で参加したい生徒を募ったという。
参加した生徒は朗読に7人、歌に8人。「恥かしがって参加は少なめでしたが、各教室の先生の話では参加不参加問わず楽しんでいる様子でした」と同学園の事務担当の大谷到さんは電話越しに笑みを含んだ声で説明する。
料理の企画では越智学園長も出演し「ヤキメシ」の作り方を紹介。「肉類や野菜がたくさん入って栄養よく、簡単に作れるので是非家庭で作ってもらいたい」と頷く。
生徒から募った動画を編集し、幼稚園や初等教育の卒業式のあった午後に公開された。「字幕をつける編集が非常に大変でしたが出来て良かった」と声を弾ませる。
また同学園ではオンライン授業切り替えにあたって、「オンラインでも皆にきちんと日本語を学んで欲しい」と、新たにパソコンを購入した家庭に対して購入したパソコンの支払い分の月謝割引を行い、迅速に家庭学習環境を整える支援を行ってきた。
パソコンが1台ある家庭でも「自宅勤務となった親がパソコンを使用している」ことや「兄弟も家庭学習で使う」ためオンライン授業が難しいという意見があったためだという。
教室にオンライン授業用のパソコン・カメラ・イヤホン設置などのほか、教師達にオンライン授業への講習を実施するなど行っており大きな環境変化があった様子を伺わせる。
オンラインフェスティバルは越知日伯学園チャンネル上(https://www.youtube.com/channel/UC2AFWUqf8kVsbU36Apic2dg?view_as=subscriber)で見られる。