7日午後、新型コロナウイルスの累計死者数が20万人の大台を突破して、20万11人を記録した。医療体制がひっ迫している州や市も増え、アマゾン河中流の大都市アマゾナス州マナウス市が5日に非常事態を更新。ミナス州ベロ・オリゾンテ市(BH)も11日からロックダウン実施と6日に予告したと5、6日付現地サイトが報じた。
保健省発表によると、6日現在の感染者は前日比6万3430人増の787万3830人、死者は同1242人増の19万8974人だ。直近7日間の感染者は1日平均3万6376人、死者は728人で、1週間前の3万6240人/日と665人/日を上回っている。
12月29~31日の死者は連日1千人を超えていたので、死者数が7日に20万人を超えることは予想されていた。感染者も来週は800万人に達する勢いだ。
各自治体の人口や医療体制は異なり、感染者や死者の増加数だけでは医療崩壊が起きているかの判断は困難だが、入院患者数や死者数の増加が止まらず、自宅で亡くなる人も出ているアマゾナス州では、マナウス市が5日に180日間の非常事態を宣言。12月4日に出した宣言を更新した。
同州では年末にロックダウンを行う意向だったが、商店などが反発。州検察の要請を受けた裁判所は2日、生活必需の活動以外を15日間禁ずる判断を下しており、州政府も必需サービス以外を停止する事を決めた。
同州の5日現在の感染者は20万4900人、死者は5414人(マナウス市では8万4310人と3478人)で、保健局が奔走しても病床確保が間に合わないため、保健省が6日、コロナ感染者用病床100床を用意すると約束した。
同州での12月27日~1月2日(感染学上の53週)の死者は152人で、12月6~12日の52人以降、78人、97人と増加の一途だ。3~6日も175人の死亡が確認され、入院、埋葬も全て順番待ち。
マナウス市での埋葬数は1日平均90人を超え、15日間で80%増えた。同州の酸素ボンベ消費量は1カ月で4倍に増えており、冷凍車で遺体を保存する必要も生じている。
マナウス市では昨年も同じような状況が起きたが、入院患者数は連日新記録を更新中で、専門家は、現在の状況は昨年より深刻と見ている。
保健省は同市に対し、コロナ感染症の疑いのある患者には即座に検査を行い、診察を終えて病院を出る時には検査結果や必要な薬を受け取れるようにする意向だという。実現すれば、他の自治体からも早期導入を求める声が殺到しそうだ。
保健省先住民保健特別局はマナウス市内に住む先住民に対するコロナ感染症の影響を観察する事も決めており、6日付連邦官報に掲載した。
また、感染者の総数や53週の新規感染者数が全国2位のミナス州も状況は深刻で、6日現在の感染者は前日比9615人増の56万6207人に達した。ベロオリゾンテ市のアレシャンドレ・カリル市長は6日に州知事と会合を持ち、ロックダウン実施を決めた。8日付官報に掲載後、11日に実施する。