ボルソナロ大統領が6日、新型コロナのワクチン入手等を容易にする暫定令(MP)を出し、パズエロ保健相が3億5400万回分のワクチン確保と語った。その一方で大統領は7日、「接種希望者は国民の半分以下」と語り、物議を醸したと6、7日付現地サイトが報じた。
このMP1026号は「新型コロナ用のワクチンや接種に必要な資材やサービスは入札を行わなくても契約できる」とするもの。同日付号外官報に掲載された。対象となるワクチンは国家衛生監督庁登録前のものや緊急使用許可が出る前のものも含む。接種に必要な資材やサービスは通信、広報、輸送関連、トレーニングなどを含む。
パズエロ保健相はこれを受け、オズワルド・クルス財団が輸入・生産するオックスフォード大学のワクチン2億5400万回分とブタンタン研究所が輸入・生産するコロナバック1億回分を今年用に確保済みで、その他の製薬会社の製品も交渉中と発表した。
同相は、国内の注射器と針の在庫は6千万回分で、1月の接種開始には十分だし、汎米保健機関から2月に800万本、国内のメーカーからも3千万本入手の予定とも語った。
6日には、貿易協議所(Camex)も、使い捨ての注射器と針の輸入関税を6月末まで免除する決定を下している。
他方、大統領はMP発行後も予防接種には否定的で、7日朝、大統領官邸前にいた支持者約20人に「予防接種を受けたい人は何人いる?」と訊き、3人しか手を挙げなかった事や、休暇中に海岸や路上で訊ねたという結果を基に「接種を受けたがるのは国民の半分以下だな」と語ってメディアを挑発した。
昨年12月のダッタフォーリャ調査では数値低下後もなお、73%が接種を希望していた。