ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》モウロン副大統「接種受ける」と明言=大統領と真逆の判断を続々

《ブラジル》モウロン副大統「接種受ける」と明言=大統領と真逆の判断を続々

副大統領が退院許可を得たと報じる8日付G1サイトの記事の一部

 モウロン副大統領は昨年12月に新型コロナ感染が判明し、12日間自宅隔離されていた。8日に退院許可を得たが11日、新型コロナの予防接種が開始されたら接種を受ける事と、立場を利用して優先させたりせず、保健省が定めた順番を守る事を明言した。
 副大統領にとって、11日は退院後の職務復帰初日だ。副大統領は「自分は保健省のプランでは第2グループ」とした上で、「予防接種キャンペーン開始を宣伝するために優先順位を変更させて接種を受けるつもりはない」とも発言した。
 予防接種を受ける、受けないは個人的な主義主張や好みの問題ではなく、一人でも多くの人が接種を受けて、集団免疫の状態を作るために一斉接種が不可欠だから受けるとの考えも明らかにした。
 この考え方はボルソナロ大統領の発言や態度とは正反対だ。ボルソナロ大統領は、きちんとした根拠も示さず、予防接種は健康上の問題を引き起こすと発言し、「自分は接種を受けない」と語っている。

 副大統領は自宅隔離中の様子について訊かれ、「コロナ感染症にかかった後の3日間は症状が重かったが、それ以降は比較的順調に回復し、5~6日目からは普通に動けるようになった」と回顧。国内の死者が20万人の大台を超えた後、なおも増え続けている事を嘆いた。
 下院議長選についても訊かれ、議長選は接戦となる可能性があるが、誰が当選しても、政府は連邦議会と良好な関係を保つ必要があり、昨年初頭から審議が滞っている改革案の審議を進めるよう努力する必要があると説いた。
 副大統領はリオ・グランデ・ド・スル州のラジオ局からのインタビューも受けており、米国で起きたトランプ大統領支持者による連邦議会乱入事件について訊かれた際、昨年の米国大統領選では不正はなく、選挙制度は正しく運営されていたとの見解を明らかにした。(11日付G1サイトより)