昨年12月17日にサンパウロ日伯援護協会(当時・与儀昭雄会長)は聖市リベルダーデ区の本部ビルで12月の定例役員会を開催した。与儀会長は冒頭挨拶で「長い4年間一緒に頑張って下さり有難う御座います」と感謝を述べ、税田清七新会長へ後事を託した。
与儀会長は、エドゥアルド・パズエロ保健相とブラジリアの保健相執務室で12月10日に面会した件の報告をした。その際、援協傘下のサンミゲル・アルカンジョ(SMA)病院に回復待ち患者の病床20床を増床する計画について話し合いがされた。
この増床計画はSMA市周辺の病院から術後患者を同院に転院させて他医院の病床圧迫を軽減させるというもの。3、4年ほど前から計画が出されていが実行に移せずにいた。
与儀会長は「任期終了間じかに保健相と長年の懸案事項の話が出来てよかった」と計画前進へ期待を込めた。
同役員会では事務局の報告として各事業所実績の要点を説明。福祉部は11月にオンラインからも受付を行った結果1043人を対応。10月の560人から2倍近い人数となったと報告した。
また、自閉症児療育施設(PIPA)は州政府から助成金を受けて経営しているが、コロナ禍で契約更新が難航しており助成金5万5千レアルを受けることができず、日伯病院からの扶助率が100%となっていることが報告された。
会長として最後の定例役員会となる与儀氏に対し、園田昭憲(そのだ・あきのり)副会長が『援協60年史』をプレゼントする一幕も。役員会の2日前に出来上がったばかりで、当日サプライズで渡すために秘密にされてたという。
その執筆や写真などで「大きく協力して頂いた」と松本浩治さんを紹介すると共に感謝の意を表した。
日伯病院を除く11月度の決算は約175万レの赤字を計上。11月の日伯友好病院の収益は、未払金・未回収保健金・傘下施設への送金等を減算していない状態の954万3594レアルが報告された。
各施設・部署経営委員会の委員名簿や21年度各施設の会議予定表なども発表され、その場で承認された。
当日は、評議員として長年援協に貢献し、各施設への資金・物品寄附やアパートなどの様々な寄付を行ってきた内村俊一氏へ表彰が行われ、感謝プレートが贈呈された。