1日から予定されていた無期限のトラックデモは、トラック運転手の組合の中での意見の齟齬や、裁判所が幹線道路の封鎖を禁じる予備判断を出したことなどで、11日間も及んだ2018年5月ほどの規模には至らず、一時的な走行停止要請や抗議行動程度で終わった。1日付現地サイトが報じている。
18年に起きたトラックデモは、全国的に輸送が止まったことで多くの食料や家畜が犠牲になるなど、国内総生産にも損害を与えるものとなった。
今年のトラックデモも組合側はその時に負けない規模を期待していた。組合側はディーゼル油の価格引き下げや退職金の改善などを求めている。だが、ボルソナロ大統領支持の組合や製造部門の反対などもあり、組合間での合意が得られず、参加組合数は3~4団体程度と少なくなっている。
1月29日にはサンパウロ州地裁がヅットラ街道の封鎖を禁じ、同30日にはリオ地裁が国道101号線の封鎖を禁じるなど、各地でスト停止の予備判断が出た上、コロナ禍のため、操業を停止するなら自宅にいるよう求める団体も出るなどして、デモ参加はより困難になった。
政府側はデモ弱体化後も、対話を続ける姿勢を見せている。