パンデミックのさなかでも20年の小売販売が前年比で1・2%増を記録したと10日付現地サイトが報じている。
地理統計院(IBGE)によると、12月はコロナ禍のぶり返しなどもあり、クリスマス・シーズンにも関わらず、小売販売が前月比で6・1%減少した。感染再拡大の影響は11月から続いており、同月もブラック・フライデーなどがあったにも関わらず、前月比で0・1%減となっていた。
ただ、年後半の落ち込みがあったにも関わらず、1年を通した売上は19年と比べて1・2%増えた。これで17年以降、4年連続で増加を記録したことになるが、伸び幅は4年間で最低だった。
20年の小売販売はコロナ禍により、4月にも前月比で17・2%も減少するなど大きな打撃を受けた。だが、5月に13・3%増、6月にも7・9%増など、10月までの6カ月間連続で前月比増を記録したため、年間を通じてマイナスになることが避けられた。
この背景には、連邦政府がコロナ禍に対する緊急支援金を支払ったことで国民の購買力が落ちなかったことがある。だが、そのことがインフレを招き、緊急支援金減額と相まって、11、12月の小売販売減にもつながった。それでも、12月の小売販売額は2月並みで、コロナ禍の影響を取り戻している。