サンパウロ商用・住宅不動産売買・賃貸・管理業者組合(Secovi)が10日に発表したサンパウロ市不動産市場収支報告によると昨年、5万1417軒の新築家屋が売れ、2019年の4万9224軒を4・5%上回った。
最も需要が大きかったのは、2寝室で床面積が35~45平米、価格としては24万レアルまでの物件だったという。
新型コロナのパンデミックにより、昨年3月の不動産販売は予想以上に落ち込んだため、Secoviではこれ程の数の物件が売れるとは思っていなかったが、5月以降は回復し始め、予想を上回る結果で終わった。
5月以降の回復は、需要に即した物件が提供された事や、経済基本金利が史上最低の年2%となり、融資などを受けるのが容易になった事などが後押しした。
20年に売り出された新築家屋は5万9978軒で、第4四半期には3万3500軒が売れたという。それでも、12月末現在の売れ残った新築家屋は4万6948軒もある。
Secoviによると、今年の家屋販売は昨年比で5~10%増となる見込みだ。ただし、この見通しが実現するためには、現在並みの低金利が保たれると共に、国内総生産(GDP)が成長する事や、インフレがコントロールされている事が必要だという。(10日付アジェンシア・ブラジルより)