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《英国》ブラジル人旅行者を強制隔離=変異株による感染拡大恐れ

強制隔離となったブラジル人女性(16日付G1サイトの記事の一部)

 感染力が強い変異株による新型コロナの感染拡大に悩む英国がブラジルなど33カ国からの旅行者や、同国到着直前の10日間にこれらの国を経由した旅行者に対する規制を強化し、15日から適用し始めており、その影響で悩む旅行者が出ていると15、16日付ブラジル国内サイトが報じた。
 9日に公表された新基準によれば、33カ国からの旅行者やこれらの国を経由した旅行者は、同国政府指定のホテルで10日間の隔離が義務付けられる。滞在費1750ポンド(約1万3千レアル)は本人が支払わなくてはならない。英国人やアイルランド人、居住権所有者は対象外となる。
 同国に到着した旅行者は全員、2度のPCR検査が義務付けられており、検査費用120ポンド(890レアル)も自己負担だ。

 検査を拒否すると最大2千ポンド(1万4千レアル)の罰金、到着後の隔離義務を怠ると最大1万ポンド(7万5千レアル)の罰金となる。強制隔離を逃れようとして旅行経路を偽って報告した場合は、最大10年間の実刑が科せられる。
 英国ではそれ以前も、入国の72時間前までに行ったPCR検査で陰性だったという証明書の提出を義務付けており、ホテルにくぎ付けされたブラジル人旅行者の中からは、「出発前検査で陰性だったのに、なぜ10日間もホテルで隔離されなければならないのか」と疑問を呈する人や、旅行予定が狂って新規制適用となり、支払う術がないと頭を抱え込む夫妻も出ている。