リオ市の連警前で17日、最高裁判事への攻撃的な発言や、軍政下で出た軍政令の中でも最も厳しい軍政令第5号(AI5)を擁護する発言を行い、16日深夜に逮捕されたダニエル・シルヴェイラ下議の支援者らが、2018年3月に凶弾に倒れたマリエレ・フランコ市議を顕彰しようとした男性に集団暴行を加えるという事件が起きた。
シルヴェイラ下議が現行犯逮捕されたのは、反最高裁、反民主主義の言動故だ。だが、同下議はそれ以前も、様々な場面で問題を起こしてきた。
その一つが、18年の統一選キャンペーン中に起きた、マリエレ市議の名前を冠した道路の街路表示をたたき割るという行為だ。
マリエレ氏は人道主義の活動家で、リオ市内の犯罪者集団撲滅に向けた取り組みなども行っていたが、同年3月に射殺され、道半ばで倒れた。
同市では事件後、マリエレ氏を顕彰するために市内の道路の一つに同氏の名前を冠したが、シルヴェイラ下議はその道路名を記したプレートを叩き割ったのだ。
マリエレ氏殺害事件は国際社会に広く知れ渡っており、シルヴェイラ下議の行為は、リオ市民のみならず、世界中の心ある人々を悲しませた。
17日に暴行を受けた男性は、マリエレ氏の名前を記したプレートを壊し、同市議の名誉を傷つけた下議が逮捕されたと知り、同下議の身柄が拘束されていた連警前でマリエレ氏への顕彰の思いを表そうとした。
だが、シルヴェイラ下議逮捕に抗議するために連警前に集まっていた同下議の支持者達がそれを見逃すはずはなかった。
男性がマリエレ氏の名前を記したプレートを持っているのに気づいた支持者達は、プレートを取り上げて投げ捨てた上、駆け寄ってプレートを拾い上げようとした男性を突き飛ばし、首を絞めるなど、数人がかりで暴行を加えた。
シルヴェイラ下議の支持者達が男性に暴行を加える様子は、報道関係者や警官の目にも止まった。なだめようとした報道関係者らが罵倒されたりするのを見た軍警は、現場写真を撮った後は手出しもせず、遠巻きにして眺めていただけだったという。
シルヴェイラ下議の弁護士は騒ぎに気付き、同下議の支持者達に抗議活動は離れた所で行うようにと求めたが、支持者達はその場を去ろうとしなかったという。(17日付G1サイトより)