新型コロナウイルスのパンデミックで経済的なゆとりがなくなった家庭も多いが、「家族に負担をかけずに大好きなワインや肉などを買いたい」と言い出した101歳の女性の家族が、冗談半分に履歴書を送ったところ、ソーシャルネットワークで話題となり、何十本ものワインと1年間無料贈呈の約束を受け取った。
話題の女性はマリア・カルドーゾさんで、履歴書を受け取ったのはサンパウロ州内陸部プロミッソン市の食肉会社。ひ孫のパメラ・クリスチナ・マチアス・ゴメスさんから「おばあちゃんと面接して」と頼んだところ、生年月日を見た人事担当者が驚き、履歴書を持参するよう要請した。
マリアさんは9歳の時から畑で働いてきたため、読み書きはできないが、家族が作った履歴書を見た人事担当者が、個人や集団が本来持つ潜在能力を引き出し、湧き出させる「エンパワーメント」の好例としてソーシャルネットワークで紹介したため、彼女の思いや行為はあっという間に知れ渡った。
マリアさん自身はソーシャルネットワークが何かも知らず、インターネットの持つ力も理解していないが、彼女の事を知った企業関係者らを通し、「ワインを届けたいが」と申し出る企業が続出。ひ孫のパメラさんによると、マリアさんの家には何十本ものワインや、ワインを1年間無料で贈呈するという企業からの正式な署名入り文書が届き、本人はすっかりご満悦だという。
パメラさんによると、マリアさんの家族は彼女に働かせるつもりは毛頭ないが、相談を受けたので履歴書を作ったし、人事担当者と会った時も、会社の中を見せるといって連れ出したという。(13、16日付G1サイトより)