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5団体が天皇誕生日祝賀会=日本館で開催、動画配信

天皇陛下の肖像画に一礼する石川レナト文協会長

天皇陛下の肖像画に一礼する石川レナト文協会長

 ブラジル日系主要5団体と在ブラジル日本国大使館、在サンパウロ総領事館が共催した天皇誕生日祝賀会の動画が、2月23日午後7時から、ユーチューブの文協デジタルチャンネルで配信された。祝賀会はサンパウロ市のイビラプエラ公園内の日本館で開催され、式典やコンサートの様子が配信された。進行はポルトガル語だった。
 ブラジル日本文化福祉協会の福原ケンジ・カルロス副会長がコーディネートと司会を務め、日系ブラジル人と日本の関係機関の代表者が一堂に会した。主な招待者が紹介された後、昨年2月28日にサンパウロ市立劇場で開催された「天皇陛下の60歳の祝賀記念式典」の回顧ビデオが上映された。
 1千人以上の聴衆が集まった昨年の祝賀会は、ブラジルでも大きな注目を集め、日本のNHK放送局のニュースでも取り上げられた。
 「日本の日本人もブラジルの日本人の子孫も一緒に喜んで天皇陛下の誕生日をお祝いしましょう」という福原副会長の言葉で今年の祝賀会は開始した。最初にイビラプエラ公園と日本館の映像とともに創設からの歴史が説明され、今上陛下も08年の日本移民百周年記念式典の際に同館を訪れたことを回想した。

 桑名良輔在サンパウロ総領事、文協の石川レナト会長、サンパウロ日伯援護協会の税田パウロ清七会長、ブラジル日本都道府県人会連合会の市川利雄会長、ブラジル日本商工会議所の村田俊典会頭、ブラジル日本文化連盟の吉田エドゥアルド会長は各々、同館の茶室に入ると陛下の肖像画に一礼。続いてブラジル日本文化連盟の弦楽4重奏団が日伯両国歌を演奏した。
 石川レナト文協会長は肖像画を見ながら「126年の日伯交流の中で、天皇陛下がブラジルに常に関心を寄せて下さったことは我々の喜びです。陛下は1982年、2008年、2018年のこれまで3回ブラジルに訪問され、様々な日系コミュニティと接点を持たれ、日本人のパイオニア移民の話にも耳を傾けて共感していただいたことは感謝の念に堪えません。我々は皇室が日伯を結ぶ懸け橋。今は世界的にパンデミックの影響で難しい問題もありますが、天皇皇后両陛下が再びブラジルに訪問される日が来ることを日系コミュニティは心より待ち望んでいます」とあいさつし、日本語で「お誕生日おめでとうございます」と締めくくった。
 桑名総領事は、パンデミックで人々の生活様式が変化したが「変えてはいけないものや失ってはいけないものがある」といい、それは「人と人との絆」や「次世代にまでつなげる皇室と日系コミュニティの関係」や「ブラジルと日本の関係」であると言及した。
 駐日ブラジル大使館のエドゥアルド・サボイア大使、駐ブラジル日本国大使館の山田彰特命全権大使、ジャイル・ボルソナロ大統領のあいさつが上映された後、日本館での式典参加者とオンラインでの式典参加者が一緒に乾杯した。
 最後はブラジル日本文化連盟の弦楽4重奏団によるクラシックコンサートで幕を閉じた。