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《ブラジル》GMが600人をレイオフ=部品不足による生産停止で

 自動車メーカーのゼネラルモータース(GM)が1日、サンパウロ州ヴァレ・ド・パライバにある工場での生産活動を2カ月間停止する事と、従業員600人をレイオフとする事を決めたと2日付現地紙が報じた。
 GMが生産活動停止を決めたのは、電気系統を中心とする部品の供給不足が原因だ。新型コロナのパンデミックは様々な業界で部品不足などを生じさせており、自動車業界でも生産調整のための集団休暇やレイオフなどが繰り返されている。
 GMが一時的な生産停止とレイオフを採用するのはヴァレ・ド・パライバ工場だけではなく、リオ・グランデ・ド・スル州グラヴァタイー工場でも同様の措置をとる。同社によると、製造用の部品は8日で尽きるため、同日から5月2日までレイオフを採用する。

 労働組合への通達は1日に行われ、労組側は2日に話し合いを行うが、1日の時点では既に、操業再開後も雇用を継続する事を条件に会社側の方針を受け入れる意向を決めているという。
 自動車業界ではどの会社も同様の問題を抱えており、ホンダの場合は、サンパウロ州スマレー工場での生産活動を1日から10日間停止している。
 GMの主要車種はS10などだが、パンデミックの影響は色濃く、S10の納品は注文から90日を要する状態になっていた。このため、GMは今年はじめ、6カ月の短期契約で300人を採用し、S10の生産を拡大していたが、部品不足により、計画継続が不可能となった。
 サンジョゼ・ドス・カンポス市の工業地帯はパンデミックの影響が深刻な地域の一つで、昨年から4月までの予定でレイオフに入っていた労働者などもいる。