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《ブラジル》取引先の養鶏場に太陽光発電導入=BRFがブラジル銀行の協力で

養鶏場に設置された太陽光発電用のパネル(12日付フォーリャ紙の記事の一部)

 世界的な食肉加工会社のブラジル・フーズ(BRF)がブラジル銀行の協賛を得て、養鶏場への太陽光発電導入を推進中だ。大手企業の世界進出には持続可能性が重要な役割を占めているとの認識を、具体化した取り組みだ。
 BRFは生産農家から始まり、世界130カ国以上に製品を輸出するまでに成長した食肉加工会社で、現場の農家の苦労や必要も知っている。現在は、どこの国でも持続可能性が重視されており、環境や持続可能性への取り組みは企業の信用度にも影響する。
 そんな中、BRFが長期計画として手掛け始めたのが、生産過程でのクリーンエネルギーの利用率向上だ。具体的には、サンタカタリーナ州の生産農家を助け、養鶏場に太陽光発電の施設を導入するという計画が動き始めた。同社ではブラジル銀行の協賛を得て、2億レアルをつぎ込んで、同社の持続可能性への取り組みの礎とする意向だ。
 提携農家との協力は同社が以前から行ってきた取り組みの一つで、現在は8州で約1万の生産農家と提携している。19年の場合、これらの農家は17億羽の鶏と960万頭の豚を納入している。

 同社にとって、同社の操業を支える農家やその生産環境を守る事は、高品質で安心して食べられる製品を送り出すために不可欠な条件で、全ての農家が同社が定めたトレーニングを受け、農業技師らの管理や指導の下に置かれる。持続可能性は特に、環境面でのリスクを評価し、生産過程の諸活動を支援するための重要な項目だ。
 今回の太陽光発電導入は持続可能性に主眼を置いた長期計画の一環だ。同社では今後10年間で、生産過程で必要とされる電力の50%を再生可能またはクリーンなエネルギーとするという方針を打ち出している。
 ロリヴァル・ルス最高経営責任者は、「持続可能性は、弊社が伝統的に取り組んできた本質的な課題だ。今回の計画への参加を表明した提携農家は、全社の誇りだ。我々はこれからも提携農家のエネルギー対策前進を目指す。彼らこそが、生産現場から食卓に至る全工程に携わる人々の生活を持続可能なものにするために不可欠なパートナーなのだから」と語っている。(12日付フォーリャ紙より)