ブラジルではパンデミック前から健康志向が強まっていたが、20年はこの傾向がより強まり、売上が1千億レアルの大台に乗ったと16日付エスタード紙が報じた。
健康食品には、グルーテンフリーのものや低塩のもの、遺伝子操作をした原材料を含まないものなどが含まれている。健康食品への関心は年毎に高まり、06年以降、その売上も伸びていたが、昨年の売上は前年比で3・5%伸び、過去最高を記録した。
この傾向は、食のコンサルタントRGNutriが昨年末に行った聞き取り調査でも明らかになった。同調査はTechFitと協力して行ったもので、78%は健康と食事に対して以前より注意を払うようになったと答えている。食品の持つ機能に関する情報を求めている人も53%いたという。
RGNutriの最高経営責任者のエロイザ・グアリタ氏は、「消費者は健康や持続可能性などにより注意を払うようになっている」とし、家にいる時間が増え、新たな可能性を探る機会が増えた事でこの傾向がより顕著になったと見ている。
別のコンサルタント会社は、昨年は糖分や脂肪分、塩分などが少ない商品や、容器の再利用が可能な商品などの需要が高まったとし、栄養価が高く、胃腸の働きを助けるものや、持続可能性を前面に出した商品が開発、発売されているという。
最も注目されているのは肉類や乳製品で、昨年は豆乳を使ったヨーグルトやチーズ、大豆タンパクのハンバーグなどの植物性商品の売上が29%増加。昨年12月~今年1月は32の新商品が発売された他、既存商品の中には19年5月以来、販売量が150%増というものもあるという。