連日、死者数や集中治療室の占有率が記録を更新し続けるサンパウロ州。だが、このような状況になっても、規則を守らない人達のニュースは絶え間なく飛び込んでくる。例えば、サンパウロ市セントロのドン・ペドロ2世公園付近では、毎晩のように夜間市場が開かれている。しかも、販売員や顧客はマスクもせず、人混みを作り、社会的な距離も守られていない。州や市が取締りを徹底すればすぐにでも撤退に追い込まれるのだろうが、今のところ、監視の目は届いていない。専門家はサンパウロ州はロックダウンが必要としており、支持する州民も多い。だが、規則を厳しくすればするほど、こうした挑発的な反発勢力が強まり、妨害行為が増えて逆効果になる不安もある。せめて大統領が、こういう行為を煽るような言動をやめてくれればいいのだが。
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復活祭(パスコア)の季節が近づいてきている。この季節、ブラジルのスーパーや商店の店頭は卵形のチョコレートで賑わうのが恒例だが、アゴラ紙の情報によると、同じ商品を売っていても、場所によって50%とも80%とも言われるほど、価格差が生じており、消費者センターが対応に追われているという。コロナ禍の現在、売る側としてはできるだけ収益を上げたいと思うところだが、懐事情の厳しい市民としては安めにお願いしたいところだ。
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サンパウロ州内での72〜74歳のコロナワクチンの接種が19日からに前倒しされた。この年齢はいわゆる戦後生まれのベビーブーマー(日本でいう団塊の世代)なので、人口が特に多い。混雑も予想されるので、身分証明書と納税者番号、SUSのカード、住所証明の持参と、3密による感染回避に注意を。29日からは70、71歳の接種もはじまるが、これも早まるか。4月からは60代に突入しそうだ。